• Home
  • About
  • Blog
  • 2019/06/03 23:42


    【木地のジャンルのおはなし】

    最近は、また木のスプーンを作っていました。
    僕は、いちおう木地師ってやつで、
    その中でも
    ろくろでクルクル回ってる所に
    刃物を当てて削る挽物(ひきもの)って
    いうのをメインでやってます。
    だから、実は
    このスプーンを作る事っていうのは
    別ジャンルの事なわけです。
    では木のスプーンを作るのは何なのか?
    刳物(くりもの)っていうらしいです。
    そのあたりのことが
    「民芸の教科書3 木と漆」
    にかいてありました。
    かんたんにご紹介。
    指物(さしもの)
    物差しで板の長さを測り、
    組み合わせて作る技術。
    タンス、箱、机など。
    挽物(ひきもの)
    ろくろや旋盤で回転させた木材の
    表面を刃物で削り加工する技術。
    お椀、お盆など。
    僕はコレ。
    曲物(まげもの)
    針葉樹の柾目の薄板を
    曲げて円形や角丸の四角形などに
    成形し、底板や蓋をつけて
    容器を作る技術。
    曲げわっぱ。
    刳物(くりもの)
    木をノミ、鉈などの
    刃物で刳り容器などを
    作る技術。
    杓子、スプーン、お皿など。
    結物(ゆいもの)
    短冊状の側板をつくり
    それを円形に並べ箍(たが)を締め
    底板や蓋をつけて桶や樽を
    作る技術。
    おひつ、桶、ひしゃくなど。
    この5種類が主な
    日本の伝統的な木材加工技術のジャンルです。
    僕は挽物をやってるけど、
    他の技術もホントにすごいを思うし
    全然わからない事ばっかりなんです。
    日本には昔から
    いろんな技術があって
    どれもこれもすごい。
    その名前とか
    どんな技術なのかとか
    知る事によって
    見え方が変わっておもしろいだろうなーって
    思いました。