2022/12/13 13:38

年末が近づいてくると、家の中を少しずつ整えたくなる時期ですね。
大掃除をしたり、来年の予定を考えたり──そんな中で意外と迷うのが、
「お鏡餅って、いつから飾ればいいんだろう?」
ということ。
昔ながらの行事ではありますが、その時期や意味は地域や家庭によって少しずつ違っていて、なんとなく曖昧なまま過ごしている方も多いと思います。
この記事では、
お鏡餅を飾る“最適な時期”と“避けた方がいい日” を、
やさしくわかりやすくまとめました。
無垢材のお鏡餅など、現代の暮らしに合わせたお飾りでも共通して使える内容ですので、
よかったら参考にしてみてくださいね。
お鏡餅を飾るベストな時期
<最も縁起が良いのは「12月28日」>
お鏡餅を飾る日として、昔から“もっとも良い”とされているのが 12月28日。
「八」が“末広がり”を意味し、年神さまを迎える準備を整えるのに縁起がいいと考えられてきました。
また、年末の大掃除が一段落し、家の気がきれいに整った頃でもあります。
整った空間にお鏡餅をそっと置くと、「もうすぐ新しい一年が来るんだな」と心も切り替わりますね。
<避けた方が良いとされる日>
・12月29日
「二重苦」に通じるとして、昔から縁起が悪い日とされています。
・12月31日
“一夜飾り”と呼ばれ、神さまを迎える準備を前日に慌ただしく行うことは失礼にあたるとされています。
昔は「葬送の飾りと重なる」という考え方もあり、避けられてきました。
<少し早めに飾る場合は?>
現代は仕事や予定もあり、28日に飾れないこともありますよね。
その場合は、
・12月26日
・12月27日
あたりに飾るのも問題ありません。
とくに無垢材のお鏡餅は、食べ物と違って傷む心配もなく、
「しばらく飾っておける」という安心感があります。
忙しい時期でも、自分のペースで飾って大丈夫ですよ。
どうして鏡餅を飾るの?
<鏡餅は“年神さまを迎える場所”>
お正月に飾る鏡餅には、
「新しい一年の幸せをもたらしてくれる 年神さま をお迎えするための “依り代(よりしろ)”」
という意味があります。
古くから日本では、鏡餅に年神さまが宿り、その家族に
・ 無病息災
・家内安全
・五穀豊穣
・仕事の繁栄
などのご加護を授けてくださると考えられてきました。
ただの飾りではなく、
「新しい一年のスタートを、神さまと一緒に迎えるための大切なしつらえ」
というわけですね。
どうして“丸い形”なの?
鏡餅が丸いのは、昔の「丸い青銅の鏡」を表しているから。
“魂が宿る形”とされ、神聖な意味が込められています。
また、円(えん)は“縁”につながるともいわれ、
人との良い縁が広がるように という願いも込められています。
木のお鏡餅が時代に合う理由

昔ながらの鏡餅は食べ物ですが、
現代の暮らしでは “飾りとして長く使える鏡餅” の需要が増えています。
無垢材のお鏡餅にはこんな特徴があります。
・腐らない・カビない
・毎年繰り返し使える
・飾っているあいだ、木のぬくもりが部屋になじむ
・職人がひとつずつ作る安心感
伝統を大切にしながら、暮らしにやさしく寄り添うのが、木のお鏡餅の魅力ですね。
飾る場所のおすすめ
<伝統的に良いとされる飾り場所>
鏡餅は “年神さまを迎えるための場所” なので、
昔ながらの習慣では、つぎのような場所に飾ることが一般的でした。
・神棚
最も代表的な場所。
年神さまをお迎えする神聖な位置として好まれています。
・仏壇
ご先祖さまに新年のご挨拶をする意味で飾る地域もあります。
・玄関
家の入口は、年神さまが入ってこられる場所とされます。
人の出入りが多い場所に飾ることで、
家全体を見守っていただくという考え方です。
<現代の暮らしに合う飾り方>
暮らしのかたちは家庭によってさまざま。
マンションやワンルームでも無理なく飾れるのが、木のお鏡餅の良いところです。
・リビングの棚やテレビ台
家族が集まる場所にそっと置くだけで、
お正月の空気感がふわっと広がります。
・サイドボード・チェストの上
無垢材の鏡餅は家具との相性が良く、自然になじみます。
インテリアとして楽しみたい方に人気の飾り方です。
・キッチンカウンター
目に入るたびに気持ちが整う、さりげない飾り場所として◎
・小さめのスペースにも
コンパクトサイズの木のお鏡餅なら、
ちょっとした隙間やコーナーにも置けるので、
「大げさな飾りはしないけど、新年らしさは楽しみたい」という方にもおすすめです。
<木のお鏡餅だからこそできる飾り方>
自然光が入る場所や、間接照明の近くに置くととても雰囲気が良くなります。
“生活の中にそっと季節を添える飾り”として使えるのは、
木のお鏡餅ならではの魅力ですね。
鏡開き(いつまで飾る?)
<一般的な鏡開きは「1月11日」>
お鏡餅は、ただ飾っておくものではなく、
年神さまが宿った鏡餅をお下がりとしていただく日=鏡開き
という大切な行事があります。
全国的には 1月11日 がもっとも一般的。
・関東地域 …… 1月11日
・関西地域 …… 1月15日、または20日を採用する地域もあり
昔から地域差があるため、家庭の習慣や土地の風習に合わせて大丈夫です。
<鏡開きの意味>
鏡開きは「年神さまのご加護をいただく仕上げ」のような日。
武家文化では、鏡餅を“切る”のではなく
「縁起の良い言い方として“開く”」 と表現していました。
今でも、
「新しい一年が円満に開けますように」
という願いが込められています。
<木のお鏡餅の場合は?>
無垢材の鏡餅は食べ物ではないので、
・カビる心配
・乾燥する心配
・割れる心配
がありません。
そのため鏡開きの日に “食べる” という作業はなく、
1月11日前後を目安に、軽くほこりは払って片づけるだけでOK です。
しまい方のポイント
・ 柔らかい布でほこりを軽く拭く
・直射日光の強い場所を避ける
・湿気の少ない場所に保管する
これだけで数年、何十年ときれいに使い続けられます。
木のお鏡餅は、伝統行事を“無理なく続けられる”ところが大きな魅力ですね。
まとめ
お鏡餅を飾る時期には、昔からの習わしや意味があり、
それを少し知っておくだけで、新年を迎える気持ちがぐっと整います。
・ 飾り始めの最良日は「12月28日」
・29日・31日は避けるのが一般的
・早めに飾るなら 26〜27日 でもOK
・鏡開きは1月11日(地域によって15日・20日の場合もあり)
そして、鏡餅は年神さまをお迎えするための大切な“依り代”。
丸い形には「円=縁」の願いも込められています。
無垢材のお鏡餅は、
食べ物の鏡餅のように傷む心配がなく、
毎年安心して繰り返し使えるのが魅力です。
木のぬくもりは暮らしにそっと季節を運び、
慌ただしい年末にも静かな時間をつくってくれます。
「新しい一年を、気持ちよく迎えたい」
そんな想いにそっと寄り添ってくれる存在として、
お鏡餅を飾る楽しみを感じていただけたら嬉しいです。
