2025/05/31 12:05
「縞黒檀(しまこくたん)」っていう木、聞いたことありますか?
あんまりなじみがないかもしれませんが、昔から高級な家具や仏壇、
茶道具なんかにも使われてきた、けっこう“特別な木”なんですね。
この縞黒檀を使って、木のペンを作ってみたらどうなるか、
そんな気持ちから生まれたのが、今回ご紹介する縞黒檀の木軸ペンです。
硬くて、ぎゅっと詰まった木
縞黒檀って、とにかく硬くて密度の高い木です。
木なのに、持ってみるとちょっと冷たくて、カチッとした手応えがあります。なんというか、「木っぽくない木」って感じ。
うちで作ってるペンは、どの木でもだいたい重さはそろえてるんですけど、縞黒檀はちょっとだけ(2〜3gくらい)重くなることが多いです。
でも、実際に持ってみると「ちょうどいい重さ」と感じてくれる人が多くて、「このぐらいが好き」って声もよくいただきます。
手の中でしっかり存在感があって、書いてるときもブレにくくて安定する感じ。
この感触が好きな人には、たまらない一本になると思います。
黒と茶色のコントラストがおしゃれ
縞黒檀は名前の通り、黒っぽい木なんですが、よーく見ると、ところどころに茶色い部分が混ざってるんです。
この黒と茶色の入り混じった感じがなんとも言えなくて、控えめなものから、くっきりとコントラストが出ているものまで、一本一本ぜんぶ違います。
真っ黒なペンって重厚でかっこいいけど、縞黒檀はそこにちょっと表情があるというか、木目の出方によって雰囲気が変わるのが魅力なんです。
色味も、黒一色じゃなくて、深いこげ茶や濃淡のある茶色が入り混じっていて、見れば見るほど味わいがあります。
木目の出方によって雰囲気もガラッと変わるので、「これいいな」と思える一本に出会えるのも、縞黒檀の魅力のひとつです。
そして、使っていくうちにだんだんと艶が出て、全体の色にも深みが増していきます。
まるでペンが“育っていく”ような感覚を楽しめるのも、木のペンならではだなと思います。
工芸の世界で昔から愛されてきた木
実は縞黒檀って、ただかっこいいだけじゃなくて、日本の工芸とも関係が深い木なんです。
「唐木(からき)」っていう、高級木材のジャンルがあって、縞黒檀はそのひとつ。
紫檀や鉄刀木(たがやさん)なんかと並んで、昔から仏壇や茶道具、立派な家具に使われてきました。
自分自身、昔は職人展という催事で漆器を販売していたことがあって、そこで目にした唐木細工の美しさにすごく感動したのを、今でもよく覚えています。
縞黒檀や紫檀といった木材で作られた作品たちは、どれも圧倒的な存在感があって、「いつか自分も、こんな素材で何か作れたら」と思っていました。
そして今、こうして木のペンという形で、唐木の素材に触れながらものづくりができていることに、正直ちょっと感動しています。
自分にとっては、夢がひとつ叶ったような感覚です。
それだけ格式のある木を、ペンという形で毎日手にできるって、ちょっと贅沢だと思いませんか?
ただ書くだけじゃなくて、「木の歴史」や「工芸の文化」に触れている感じ。
そんな気持ちになれるのも、縞黒檀の魅力のひとつだと思います。
よくあるご質問(FAQ)
Q:傷つきやすくないですか?
→ 縞黒檀はとても硬い木なので、ふつうに使ってて傷がつくことはあまりありません。かなり丈夫です。
Q:お手入れって必要?
→ 基本的には乾いた布で拭くだけで大丈夫です。
たまに木工用のオイルとか蜜蝋ワックスなんかを塗ってあげると、ツヤが出てきて気持ちいいです。
Q:重たくないですか?
→ うちの他のペンより、2〜3gくらい重くなることが多いです。
でもバランスは考えて作ってるので、「重すぎて使いにくい」ってことはないです。
逆に、「このくらいが書きやすい」って言ってくれる人もけっこういます。
Q:木目って選べますか?
→ すみません、縞黒檀は模様の出方がすごく個体差あるので、木目の指定はできません。
でもそれも楽しみのひとつだと思っていただけたらうれしいです!
こんな方におすすめです
・木のペンを使ってみたいけど、ちゃんとした一本を選びたい
・高級感のあるペンを使いたい
・人とちょっと違う、個性のある道具が好き
・「道具だけど、なんかカッコイイ」っていうものに弱い
そんな方には、縞黒檀の木軸ペン、おすすめです。
商品のご案内
うちの工房「わたなべ木工芸」では、縞黒檀の木目をひとつひとつ見ながら、丁寧にペンを仕立てています。
同じ模様は二度と作れません。
あなただけの“特別な一本”を、ぜひ手に取っていただけたらうれしいです。