2026/09/02 11:44

Penman JPには、明るく温かみのある木材から、黒く重厚感のある木材、珍しい木目を持つ希少材まで、さまざまな樹種があります。
それぞれに違った魅力があるため、「どの樹種を選べばよいのか分からない」と迷われる方も多いのではないでしょうか。
木材は、樹種によって色合いや木目だけでなく、重さや硬さ、使いながら変化していく様子も異なります。どの樹種が一番優れているというものではなく、自分がどのような色や雰囲気、使い心地を求めているかによって、おすすめの一本は変わります。
この記事では、現在Penman JPで製作している樹種について、
職人の視点から、それぞれの特徴とおすすめの選び方をご紹介します。
Penman JPの樹種選びで迷っている方は、
ぜひ自分に合った一本を探すための参考にしてください。
今後、新しい樹種がPenman JPに加わった際は、この記事にも随時追記していく予定です。
Penman JPとは?

Penman JPは、わたなべ木工芸が製作する木軸ペンの上位シリーズです。
日本製の金具を使用し、天然木の軸と組み合わせています。
金属部分の重厚感と木の温かみが調和した、長く使い続けられる一本を目指して製作しています。
Penman JPの大きな特徴は、太さのある木の軸です。
木目が見える面積が広いため、それぞれの樹種が持つ色合いや模様を、
よりしっかりと楽しめます。
重さは使用する木材によって異なりますが、約32〜36gです。手にしたときにしっかりとした重みがあり、安定感のある使い心地になっています。
シャープペンとボールペンの2種類をご用意しています。シャープペンは0.5mm芯、ボールペンは市販されているG2規格の替芯に対応しています。
同じ形のPenman JPでも、使用する樹種によって見た目や重さ、手触りは変わります。
ここからは、現在製作している樹種を、国産材と外国産材・唐木に分けてご紹介します。
Penman JPの樹種一覧
現在、Penman JPでは、国産材6種類と外国産材・唐木4種類の、
合計10種類を製作しています。
<国産材>
欅(けやき)
神代欅(じんだいけやき)
山桜(やまざくら)
桑(くわ)
黄檗(きはだ)
ケンポナシ(玄圃梨)
<外国産材・唐木>
ブビンガ
黒檀(こくたん)
紫檀(したん)
鉄刀木(たがやさん)
国産材には、私たちの暮らしや日本の文化と深く関わってきた木材が多く、明るく温かみのある色合いから、神代欅のような渋い色合いまで、さまざまな表情があります。
外国産材や唐木には、濃い色合いと重厚感を持つ木材が多く、硬さや重みのある木軸ペンが好きな方におすすめです。
ここからは、それぞれの樹種について、色合いや木目、経年変化、おすすめしたい方をご紹介します。
<国産材のPenman JP>
欅|迷ったときに選びたい王道の木材
欅(けやき)は、日本では古くから建築や家具、工芸品などに使われてきた、
馴染みの深い国産材です。
明るい黄褐色の中に、力強くはっきりとした木目が現れます。
木らしい温かみと存在感の両方があり、Penman JPの太い軸にすることで、
欅ならではの美しい木目をしっかりと楽しめます。
重さはPenman JPの中では標準的で、適度な重みと安定感があります。
明るい色から少しずつ深い飴色へ変化し、使うほど艶が増していくことも魅力です。
欅は、木軸ペンらしい見た目を楽しみたい方や、初めてPenman JPを購入する方におすすめです。樹種選びに迷ったときにも選びやすい、王道の一本だと思います。
神代欅|長い年月が生んだ渋い色合い
神代欅(じんだいけやき)は、地震や洪水などの自然現象によって地中に埋まり、
長い年月を経て掘り出された欅です。このような木材は「神代木」と呼ばれています。
地中に埋もれている間に土の成分などの影響を受け、通常の欅とは異なる灰色や黒褐色、
深い緑を帯びた色へ変化します。
人工的に着色したものではなく、自然環境と長い時間によって生まれた色合いです。
現在Penman JPに使用している神代欅は、重く硬さのある材料で、
渋い色の中に欅らしい美しい木目が現れています。
通常の欅のような大きな色の経年変化は感じにくいものの、使うほど表面に艶が増し、
手触りが馴染んでいく様子を楽しめます。
落ち着いた色合いの木軸ペンが好きな方や、希少な国産材を使った一本を所有したい方におすすめです。
山桜|やわらかく上品な雰囲気
山桜(やまざくら)は、日本に自生する桜の一種で、古くから家具や工芸品などに使われてきた国産材です。
きめ細かな木肌と、やわらかく落ち着いた木目が特徴です。
欅のような力強さとは異なり、全体的に穏やかで上品な印象があります。
現在Penman JPに使用している山桜には、灰色や緑を帯びた部分が見られ、
うっすらと縮み杢が現れているものもあります。
光の当たり方によって見え方が変わり、一本ずつ異なる表情を楽しめます。
使い始めは淡く落ち着いた色をしていますが、時間とともに少しずつ赤みが増し、
桜らしい温かみのある色へ変化していきます。
明るく優しい雰囲気の木軸ペンが好きな方や、使いながら色の変化を楽しみたい方におすすめです。
初めてPenman JPを選ぶ方にも持ちやすい樹種だと思います。
桑|温かみのある色を持つ国産材
桑(くわ)は、日本では古くから家具や工芸品などに使われてきた国産材です。
明るい黄褐色から茶色を帯びた、温かみのある色合いが特徴です。
木目にはほどよい濃淡があり、派手すぎず、落ち着いた木らしい表情を楽しめます。
Penman JPにすると、日本製の金具の光沢と桑の柔らかな色合いがよく合い、
上品で親しみやすい印象になります。
使い始めは比較的明るい色をしていますが、時間とともに少しずつ色が深まり、
艶のある落ち着いた茶色へ変化していきます。
日常的に使いながら、天然木らしい経年変化を楽しめる樹種です。
明るすぎず暗すぎない木軸ペンを探している方や、温かみのある国産材が好きな方におすすめです。
黄檗(縮み杢)|明るい色と光沢のある木目
黄檗(きはだ)は、日本各地に自生する広葉樹で、
名前のとおり黄色を帯びた明るい色合いが特徴の国産材です。
現在Penman JPに使用している黄檗には、木目が波打つように見える「縮み杢」が現れています。
縮み杢は、木の繊維が波状に並ぶことで生まれる模様です。光の当たり方や見る角度によって反射が変わり、ペンを動かすと明るく輝く部分が移動しているように見えます。
黄檗の明るく温かみのある色と、縮み杢の華やかな表情が組み合わさり、
Penman JPの中でも存在感のある一本になっています。
使い続けることで色が少しずつ深まり、艶のある黄褐色へ変化していく様子も楽しめます。
明るい木材が好きな方や、光によって表情を変える珍しい木目を楽しみたい方におすすめです。
ケンポナシ|はっきりした木目を持つ珍しい国産材
ケンポナシ(玄圃梨)は、年輪に沿って大きな道管が並び、欅にも似た、
はっきりとした木目を持つ国産材です。
一般的なケンポナシは黄褐色からオレンジがかった褐色をしていますが、現在Penman JPに使用している材料は、深みのある赤褐色をしています。
材木屋さんから「一生に一度出会えるかどうか」といわれたほど珍しい赤いケンポナシで、
さらに光の当たり方によって表情を変える美しい縮み杢も現れています。
重量は約32gで、Penman JPの中では比較的軽めです。太さと存在感がありながら、重すぎない木軸ペンを探している方にも使いやすいと思います。
珍しい国産材が好きな方や、赤い色合いと華やかな縮み杢を楽しみたい方におすすめです。
現在の赤いケンポナシを使い切った後は、通常のケンポナシへ変更する予定です。その際は、この項目の内容も新しい材料に合わせて更新します。
外国産材・唐木のPenman JP
ブビンガ|赤褐色と力強い表情
ブビンガは、アフリカに分布する、硬く密度の高い木材です。
耐久性があり、家具や楽器、工芸品などにも使われてきました。
赤みを帯びた褐色が特徴で、木目には濃淡のある力強い表情が現れます。見る場所によって赤や茶色の印象が変わり、Penman JPの太い軸にすると、ブビンガらしい存在感をしっかりと楽しめます。
硬さと密度があるため、手にしたときにはしっかりとした重みを感じられます。日本製の金具とも相性がよく、木の温かみを残しながら、重厚感のある一本になっています。
使い続けることで赤褐色が少しずつ深まり、落ち着いた色と艶へ変化していきます。
赤みのある木材が好きな方や、力強い木目と重みのある木軸ペンを探している方におすすめです。
黒檀(縞黒檀)|黒と茶色がつくる美しい縞模様
縞黒檀(しまこくたん)は、黒色と茶褐色が交互に現れる、美しい縞模様が特徴の木材です。
硬く密度が高いため、古くから高級家具や楽器、工芸品などに使われてきました。黒檀の仲間らしい重厚感がありながら、一本ずつ異なる縞模様も楽しめます。
Penman JPの太い軸にすると、黒と茶色の境目が大きく現れ、見る方向によって木目の印象が変わります。日本製の金具と組み合わせることで、落ち着きの中にも存在感のある一本になります。
手にしたときには、硬い木材らしいしっかりとした重みを感じられます。使い続けることで茶色い部分も少しずつ色が深まり、黒い部分との境目が馴染んでいく変化を楽しめます。
濃い色の木軸ペンが好きな方や、真っ黒ではなく、木らしい縞模様も楽しみたい方におすすめです。
紫檀|赤紫色を帯びた上品な唐木
紫檀(したん)は、黒檀・鉄刀木と並ぶ「唐木三大銘木」のひとつです。
硬く密度が高い木材で、古くから高級家具や仏具、楽器、工芸品などに使われてきました。
赤褐色から紫褐色の深みのある色合いが特徴で、その中に黒や濃い茶色の木目が現れます。光の当たり方によって赤みや紫色の見え方が変わり、落ち着きの中にも華やかさがあります。
硬さと密度があるため、Penman JPにすると、手にしたときにしっかりとした重みを感じられます。きめ細かな木肌を磨くことで艶が現れ、日本製の金具ともよく合います。
使い続けることで色が少しずつ深まり、赤紫色から落ち着いた濃い褐色へ馴染んでいく変化も楽しめます。
赤みのある木材が好きな方や、上品さと重厚感をあわせ持つ木軸ペンを探している方におすすめです。
鉄刀木|力強い木目を持つ唐木三大銘木
鉄刀木(たがやさん)は、紫檀・黒檀と並ぶ「唐木三大銘木」のひとつです。
名前の由来にもなっているように、鉄の刀を思わせるほど硬く、密度の高い木材です。
古くから高級家具や仏具、工芸品などに使われてきました。
濃い褐色の中に、明るい茶色や黒に近い木目が現れます。色の濃淡がはっきりしているため、Penman JPにすると、一本ずつ異なる力強い表情を楽しめます。
鉄刀木には、削った直後に明るく見える部分がある事があります。
これまでの製作経験では、時間とともに少しずつ色が深まり、
約1か月ほどで周囲の濃い色に馴染んでいきます。
重量は約36gで、Penman JPの中でも重めです。硬い木材らしい、ずっしりとした持ち味を感じられます。
濃淡のある木目が好きな方や、重く存在感のある木軸ペン、使いながら色が馴染んでいく様子を楽しみたい方におすすめです。
好みから選ぶPenman JPのおすすめ樹種
Penman JPの樹種は、色合いや木目、重厚感など、それぞれに異なる魅力があります。
どの樹種が一番優れているというものではないため、見た目の好みや、どのような一本を持ちたいかを考えながら選ぶのがおすすめです。
<初めて木軸ペンを選ぶ方には「欅・山桜」>
初めて木軸ペンを購入する方には、欅や山桜がおすすめです。
どちらも国産材らしい自然な木目と温かみがあり、普段使いしやすい落ち着いた雰囲気を持っています。使い込むことで色艶が深まっていくため、天然木ならではの経年変化も楽しめます。
<明るく温かみのある色が好きな方には「欅・山桜・桑・黄檗」>
木らしい明るさや温かみを楽しみたい方には、欅・山桜・桑・黄檗がおすすめです。
同じ明るい色でも、欅の力強い木目、山桜のやさしい表情、桑の上品な黄色、黄檗の縮み杢など、それぞれに違った魅力があります。
<渋く落ち着いた色が好きな方には「神代欅・黒檀・鉄刀木」>
濃い色合いや重厚な雰囲気を求める方には、神代欅・黒檀(縞黒檀)・鉄刀木がおすすめです。
神代欅は灰色や黒褐色、深い緑を帯びた独特の色合いが特徴です。黒檀や鉄刀木にも濃淡のある木目が現れ、金属の光沢と組み合わせることで、渋く高級感のある一本になります。
<赤みのある色が好きな方には「ブビンガ・紫檀・ケンポナシ」>
赤褐色の華やかな色合いが好きな方には、ブビンガ・紫檀・ケンポナシがおすすめです。
ブビンガには力強さがあり、紫檀には上品な深みがあります。現在使用している赤いケンポナシには縮み杢も現れており、見る角度によって変化する表情を楽しめます。
<重厚感を求める方には「黒檀・紫檀・鉄刀木・ブビンガ」>
手にしたときの重厚感や、高級文房具らしい存在感を重視する方には、黒檀(縞黒檀)・紫檀・鉄刀木・ブビンガがおすすめです。
濃い色合いと力強い木目を持つ樹種が多く、太さと重みのあるPenman JPによく合います。
新しい樹種は随時追加していきます

Penman JPでは、現在10種類の樹種をご用意しています。
木材との出会いは一期一会です。良い材料が見つかったときには、新しい樹種や特徴的な杢を持つ木材を追加することがあります。一方で、材料を使い切った樹種は、一時的に販売を休止する場合もあります。
新しい樹種を発売した際には、この記事にも特徴やおすすめの選び方を追記していく予定です。
Penman JPの樹種選びに迷ったときや、新しく追加された木材を確認したいときに、この記事をご活用ください。
まとめ
Penman JPでは、現在10種類の樹種をご用意しています。
明るく温かみのある欅や山桜、長い年月を感じさせる神代欅、赤みの美しいブビンガや紫檀、重厚感のある黒檀(縞黒檀)や鉄刀木など、木材によって色合いや木目、手にしたときの印象は大きく異なります。
樹種選びに正解はありません。木の色や木目を見て、直感的に「この木が好き」と感じたものを選ぶのも、木軸ペンの楽しみ方のひとつです。
天然木のため、同じ樹種から作ったペンでも、まったく同じ木目のものはありません。使いながら色艶が深まり、自分だけの一本へ育っていく様子もお楽しみいただけます。
気になる木材が見つかった方は、各樹種の詳しい解説記事や商品ページもぜひご覧ください。
これから追加される新しい樹種についても、この記事で随時ご紹介していきます。
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