2025/09/18 18:31

今回、使った材料はこちらです。
アフリカの神の木「ブビンガ」です。
でも、よーく見てください。
アップにしますね。
わお!丸い模様がたくさん浮かんでいます。
そう。まるで魚の鱗のように。

こんにちは!
わたなべ木工芸 渡辺です。
創業75年の伝統工芸の工房で木のペンを作っています。

今回は、この魚の鱗のような模様の杢「如鱗杢(じょりんもく)」の
ブビンガで木のペンを作ったので
「如鱗杢」が何なのかについてお話ししたいと思います。

如鱗杢とは?


木材の世界には「杢(もく)」と呼ばれる特別な模様があります。
その中でも珍しいのが如鱗杢(じょりんもく)。
まるで魚の鱗(うろこ)のように、光の当たり方でキラキラと反射して見えるのが特徴です。
角度を変えるたびに表情が変わり、同じ木でも二つと同じものはありません。
縮み杢(ちぢみもく)と同じようなツヤの出方をしています。
でも、縮み杢との違いは、丸く模様がでる所。
手に取った瞬間に「おっ」と感じる、そんな存在感があります。

如鱗杢はどうしてできる?

木は年輪を重ねながら成長しますが、環境の影響や木自体の性質によって、
まっすぐに層が積み重ならないことがあります。

たとえば、
・成長の途中でねじれたり、波打つように繊維が走る
・内部の応力で細かく乱れが生じる

こうした不規則な繊維の動きによって、表面に鱗(うろこ)のような反射模様が現れます。
これは、縮み杢も同じですね。
成長過程の違いによって模様の現れ方がかわるのも木の面白いところです。

光の反射で見える理由

如鱗杢は、木の繊維が乱れている部分に光が当たると、
方向ごとに反射の仕方が変わるためにキラキラと輝いて見えます。
これは「縮杢(ちぢみもく)」などと同じく、“光学的な効果”によるものです。
光学的な効果とは、光がまっすぐ反射せずに、いろんな方向に反射するため、
見る角度を変えると模様が動いて見えたり、
キラキラ光っているように見えたりするという事です。


では、次にブビンガの特徴も簡単にまとめておきます。

ブビンガとは?

基本情報

原産地:アフリカ中部(カメルーン、ガボンなど)

樹種:マメ科

別名:アフリカンローズウッド

世界的にも人気のある銘木で、家具や楽器、工芸品に広く使われてきました。

特徴

<色合い>
赤みのあるブラウンに、紫や黒の縞模様が重なるのが特徴。深みのある色合いがとても印象的です。

<硬さと重さ>
とても硬く、ずっしりと重い木材。耐久性は抜群で、長く使い込むことで味わいが増していきます。

<光沢感>
磨き上げると深い艶が生まれ、まるで鏡のように光を反射します。その高級感は他の木にはない魅力です。


魅力

<高級感のある外観>
深い赤褐色と縞模様のコントラストは存在感があり、「世界三大銘木」にも匹敵すると評されることがあります。

<耐久性の高さ>
とても硬いため傷や摩耗に強く、長年使っても形を保ちやすい木材です。そのため高級家具や楽器に選ばれ続けてきました。

<希少性>
人気が高く、大量に伐採されたことで数が減ってしまいました。
現在では**ワシントン条約(CITES)**により国際取引が制限されています。
そのため新しく輸入されることはほとんどなく、日本国内で流通する良材は本当に限られています。
今後ますます希少価値が上がっていくといわれています。

まとめ

如鱗杢が現れたブビンガは、ただでさえ貴重な木材の中でも特別な存在です。
今回限りの限定品です。
9月19日19時〜販売開始!
よろしくお願いします。


わたなべ木工芸では、国産の木を中心に一本ずつ丁寧に仕上げた木軸ペンをご用意しています。

気になる方は、ぜひこちらからご覧ください。