2025/11/19 12:23

「木のボールペンって気になるけれど、どれを選べばいいのかわからない…」
そんなふうに迷ってしまう方は、とても多いです。
そんなふうに迷ってしまう方は、とても多いです。
木軸のペンは、金属や樹脂のペンとはちがって、
一本ずつ木の模様(木目)や色が違い、手触りも変わってきます。
だからこそ、初めての1本は
「どれを選べば失敗しないの?」と感じると思います。
この記事では、
木軸ペン職人の僕が
「初めての人でも安心して選べる木のボールペンの“見るべきポイント”」をわかりやすくまとめました。
読み終わるころには、
あなたにとってベストな一本がどんなペンなのか、
イメージできるようになるはずです。
それでは、いっしょに見ていきましょう。
木軸ボールペンの魅力を知る
まず、少しだけ言葉の説明をしておきますね。
一般的に「木のボールペン」と呼ばれるものは、
正式には “木軸(もくじく)ボールペン” といいます。
ペンの「軸(ボディ)」が木でできているため “木軸” と呼ばれ、金属軸や樹脂軸とは違う、自然素材ならではの魅力があります。
ここからは、その木軸ボールペンならではの良さを
初心者の方にも分かりやすく紹介していきます。
<① 手に触れた瞬間の温かさ>
木は、自然素材ならではの“やさしい温度”を持っています。
冬に金属ペンを握ると冷たいですが、木のペンはいつ触ってもほんのり温かい。
長く書いていても手が疲れにくく、リラックスして使えるのが特徴です。
冬に金属ペンを握ると冷たいですが、木のペンはいつ触ってもほんのり温かい。
長く書いていても手が疲れにくく、リラックスして使えるのが特徴です。
<② 一つとして同じ模様がない>
木目とは、木が年々成長してできる 年輪の模様 のこと。
育った環境によって、この模様の出方が大きく変わります。
細かくぎゅっと詰まっている木もあれば、荒く出る木もある。
ときには複雑にうねった模様が現れることもあります。
一本一本ぜんぶ違うので、
「この木はどんな場所で育ったんだろう?」
と想像しながら見るのも楽しいところです。
さらに、木の種類によって 色 も驚くほど変わります。
真っ黒に近い色が出るものもあれば、赤みのある優しい色の木もある。
同じものが二度とない、一期一会の出会い。
それが木軸ボールペンのおもしろさです。
<③ 使うほど味わいが深まる「経年変化」>
木のボールペンは、使っていくうちに少しずつ表情が変わっていきます。
これを“経年変化”といいます。
最初は明るい色だった木が、毎日使ううちに手の油が馴染み、 だんだん色に深みが出たり、ツヤが出たりします。
また、木は 紫外線にも影響を受ける素材 なので、 使う環境によって変化のスピードや色合いも変わってきます。
日当たりの良い場所でよく使う人は、少し濃い色に育ちやすかったり、
逆にデスクの引き出し中心の人は、ゆっくりと落ち着いた変化を見せたり。
同じ木でも、使う人によってまったく違う姿へ育っていく。
「自分と一緒に変化していく道具」という感覚を楽しめるのが、 木軸ボールペンの大きな魅力です。
まず選ぶべきは「樹種」

木軸ボールペンを選ぶとき、まず見てほしいのが「樹種(どんな木か)」です。
木はいろいろな種類があり、それぞれ“性格”のようなものがあります。
明るい色の木もあれば、落ち着いた濃い色の木もあります。
木目がはっきり出るタイプもあれば、やさしく控えめなタイプもあります。
光の角度によって表情が変わる木もあったりして、個性は本当にさまざまです。
どれが良い・悪いという話ではなく、
「どんな雰囲気が好きか?」が選ぶときのいちばん大切なポイント。
木軸ボールペンは、素材そのものがデザインになります。
だからこそ、自分がパッと手に取りたくなる“雰囲気の木”を選ぶと失敗しません。
欅(けやき)
はっきりした木目。日本の広葉樹の代表的存在。
当工房の1番人気の樹種。
当工房の1番人気の樹種。
山桜
やさしい雰囲気。男女問わず人気。
学生さんへ進学祝いに使われることが多いです。
学生さんへ進学祝いに使われることが多いです。
桑
経年変化によって色合いが大きくかわる。
色の変化を楽しみたい方、「和」の雰囲気が好きな方におすすめです。
軸の太さで「書きやすさ」が変わる

木軸ボールペンは、軸の太さによって書き心地が大きく変わります。
見た目だけでなく、使い心地そのものに関わる大切なポイントです。
一般的なボールペンの標準的な太さは 直径10〜12mm といわれています。
この範囲なら、多くの人が違和感なく使えるサイズです。
うちの工房の木軸ペンは、
握る部分が約10mm、もっとも太い部分が約13mm になるように仕上げています。
細すぎず、太めすぎず、ちょうど“自然に手に馴染む形”を目指したサイズです。
誰でも使いやすいと思います。
普段から一般的なボールペンを使っている人は、10〜11mmが馴染みやすく、
長く書く人や手の大きな人は、太めの軸の安定感を気に入ることが多いです。
太さに正解はありません。
実際に握ったときの「お、これ気持ちいい」という感覚が、一番大事なポイントです。
仕上げによって手触りが変わる

木のボールペンは、どんな仕上げをしているかで手触りが大きく変わります。
仕上げには主に「オイル・蜜蝋仕上げ」と「ウレタン仕上げ」があります。
<オイル・蜜蝋仕上げ>
木にオイルや蜜蝋を染み込ませて、木そのものの質感を生かす仕上げ。
手触りは“サラッと自然”で、使うほど色やツヤが育っていきます。
木の風合いをしっかり楽しみたい人に向いています。
<ウレタン仕上げ>
表面に塗料の薄い膜を作る仕上げ。
手触りは“つるっとなめらか”で、汚れや汗にも強いのが特徴です。
<漆(うるし)塗り>
日本の伝統技法で仕上げる特別な方法です。
しっとりと深みのあるツヤが出て、使うほど艶感が増します。
高級感があり、木の質感と漆の光沢が合わさった独特の美しさがあります。
どの仕上げにも良さがあります。
自然な木の質感が好きか、つるっとした仕上げが好きか、伝統的な風合いが好きか…
自分の好みに合うものを選ぶのがポイントです。
わたなべ木工芸では、
木そのものの質感が楽しめる「オイル・蜜蝋仕上げ」と、
伝統の風合いを味わえる「漆塗り」
この2つの仕上げを採用しています。
どちらも木の良さをしっかり生かした仕上げで、長く使うほど味わいが増していくのが特長です。
替え芯の種類はとても大事
木のボールペンを選ぶとき、意外と見落とされがちですが
「替え芯(リフィル)が手に入りやすいかどうか」 は、
とても大事なポイントです。
どんなに気に入ったペンでも、替え芯が手に入らないと使い続けるのが難しくなってしまいます。
替え芯にはいくつか種類があり、ペンによってサイズや形が違います。
そのため、特殊な替え芯しか使えないペンだと、
・取り寄せが必要になる
・販売終了したら使えなくなる
といったリスクがあります。
わたなべ木工芸の木軸ボールペンは、
HP(ホームページ)で替え芯をいつでも購入できます。
さらに、一般的なペンにも使われている “4C規格” の替え芯とも互換性がある ため、文具店やネットショップでも簡単に手に入ります。
「気に入ったペンを長く使いたい」
「インクが切れてもすぐ交換したい」
そんな方にも安心して選んでいただける仕様になっています。
プレゼントで選ぶ場合のポイント

木軸ボールペンは、 “特別感があるのに気軽に贈れる” とても人気のギフトです。
誕生日・就職祝い・記念日など、幅広い場面で喜ばれます。
プレゼントとして選ぶときは、次のポイントを見ると失敗しません。
<誰にでも合いやすい“落ち着いた雰囲気”
>
明るすぎず、クセの強すぎない木目は、男女問わず好まれます。
ビジネスシーンでも使えるデザインだと安心。
<手になじみやすい太さ>
太すぎず細すぎず、標準的な太さが一番無難です。
迷ったら「普段使っている一般的なボールペン」に近い太さを選ぶと喜ばれます。
<名入れができるかどうか>
名前やイニシャルを入れられると、ぐっと特別感が出ます。
名前やイニシャルを入れられると、ぐっと特別感が出ます。
世界にひとつだけのプレゼントになるので人気のオプションです。
<ラッピングや梱包の丁寧さ>
贈り物の場合、第一印象も大切。
箱・ラッピングなどが整っているお店は安心です。
木軸ボールペンは、実用性と特別感の両方を持っているギフト。
使うたびに贈られた日のことを思い出してもらえる、長く大事にされるアイテムです。
まとめ
木軸ボールペンは、木目や色、手触りなど、一本一本に個性があります。
最初は「どれを選べばいいんだろう…」と迷うかもしれませんが、
大切なのは “好きだな” と感じるかどうか です。
木のペンは、新品が完成形ではありません。
使うほど味わいが出て、少しずつ自分だけの一本に育っていきます。
「特別な道具を使いたい」
「長く楽しめるものが欲しい」
「大切な人に喜んでもらいたい」
そんな気持ちに寄り添ってくれるのが、木軸ボールペンです。
はじめての一本が、
あなたの毎日にそっと寄り添う相棒になりますように。
わたなべ木工芸では、国産の木を中心に一本ずつ丁寧に仕上げた木軸ペンをご用意しています。
わたなべ木工芸では、国産の木を中心に一本ずつ丁寧に仕上げた木軸ペンをご用意しています。
気になる方は、ぜひこちらからご覧ください。
