2026/03/30 09:11




木軸ペンは、一本一本、模様が違います。
同じ「木」でも、まっすぐな模様だったり、波のようにウネウネしていたり、

ときには複雑で不思議な柄が出ていることもあります。

こんにちは。わたなべ木工芸の渡辺です。
創業76年、もともとは漆器の工房で、今は木軸ペンを作っています。

よく「この木目がきれいです」と紹介されていますが、

・そもそも木目(もくめ)ってなに?

・どうして同じ木でも違いが出るの?
・きれいな木目って何が違うの?

と、気になっている方も多いと思います。

この記事では、
木目とはなにか、そしてどんな違いがあるのかを、解説していきたいと思います。

木目(もくめ)とは、 木が成長する中で自然にできた模様のこと


木目(もくめ)とは、
木が成長する中で自然にできた模様のことです。
もう少し正確に言うと、
材木を切り出したときに表面に現れる、年輪や細胞組織によってできた、
縞模様や山形の模様のことを指します。

木は、毎年少しずつ成長していきます。

その積み重なりが年輪となり、さらに木の中を通る繊維の流れと組み合わさることで、
さまざまな模様が生まれます。

つまり木目は、人が作ったものではなく、
自然が長い時間をかけて作り出した模様です。

そのため、
同じ種類の木であっても、
まったく同じ木目になることはありません。

この「すべて違う」という特徴が、
木軸シャーペンの魅力のひとつであり、
選ぶ楽しさにもつながっています。

なぜ木目は一つひとつ違うの?

同じ種類の木でも、木目が違うのには理由があります。

まず大きな理由は、
木が生き物だからです。

木は毎年、少しずつ成長していきますが、
・日当たり

・水分の量
・気温や環境
などによって、成長の仕方が変わります。

さらに、木の中を通る繊維の流れも、
まっすぐな部分もあれば、少し曲がったり、ねじれたりすることもあります。

こうした違いが積み重なることで、
まっすぐな木目になったり、
波のような模様が出たり、
独特な柄が現れたりします。
つまり、木目は「自然の中で育った環境の違い」が、そのまま形になったものです。

だからこそ、同じ木でも、
まったく同じ木目は二つとありません。

この「違い」を楽しめるのが、
木軸シャーペンの大きな魅力のひとつです。

杢(もく)とは?木目の中でも特別な模様

木目の中でも、少し特別な模様のことを
「杢(もく)」と呼びます。

ふつうの木目は、まっすぐで落ち着いた模様が多いですが、
杢はそれとは違い、少し変わった動きのある模様になります。

たとえば、
・波のようにゆらゆらした模様(縮み杢)

・玉のような丸い模様(玉杢)
などがあります。

こうした模様は、
木が成長する中で繊維が複雑に動いたり、ねじれたりすることで生まれます。
杢は必ず出るものではなく、
むしろ出ないことの方が多いです。
そのため、きれいな杢が出ている木は、
それだけで希少価値が高くなります。

木軸シャーペンでも、
杢が美しく出ているものは特別な一本として選ばれることが多いです。

〜職人の視点〜

木軸シャーペンを作るとき、
職人がまず見るのは「木目の細かさ」です。

木軸ペンは、ペンという小さな形の中で、
木の美しさをしっかり表現する必要があります。
そのため、木目が粗いものではなく、
細かく整った木目が出ている部分を厳選して使います。

さらにその中でも、
・模様が複雑で表情があるもの

・見たときに美しいと感じるもの
を、長年の経験をもとに選んでいます。

大量生産の木軸ペンと、木軸ペン工房で作られるものの一番の違いは、
この“木目の選び方”にあります。
もし、「きれいな木目のペンがほしい」
「木の魅力をしっかり感じたい」
そう思う場合は、
木軸ペン工房で作られたものを選ぶのがおすすめです。

樹種ごとの木目の特徴

木目の雰囲気は、使われている木の種類によっても変わります。
ここでは、木軸シャーペンでよく使われる代表的な木をいくつかご紹介します。

<欅(けやき)>
欅は、日本を代表する木のひとつで、
はっきりとした力強い木目が特徴です。

ときには、玉杢やサバ杢といった美しい模様が出ることもあり、
一本一本の表情の違いを楽しめます。
存在感があり、しっかりとした印象の木目です。

<山桜(やまざくら)>

山桜は、なめらかでやさしい木目が特徴です。
主張しすぎない自然な模様で、
使うほどに色合いが深くなり、味わいが増していきます。
はじめての一本としても選びやすい、
落ち着いた雰囲気の木です。

<トチ(栃)>

トチは、杢が出やすい木として知られており、
波のような美しい模様(縮み杢)が現れるのが特徴です。
光の当たり方によって見え方が変わるため、
見る角度によって表情が変わる楽しさもあります。

まとめ


木目とは、
木が成長する中で自然にできた模様のことです。

同じ木でもまったく同じ木目はなく、
一本一本すべて違う表情を持っています。
さらに、杢のような特別な模様が出ているものは、
希少性があり、より価値の高い木として扱われます。

そして職人は、
その木目の細かさや美しさを見ながら、
ペンにする部分を厳選しています。

はじめて木軸シャーペンを選ぶときは、
・木目がはっきりでているケヤキ、やさしくでている山桜など樹種による違い

・特別感を楽しみたいなら、杢が出ているもの
というように、
木目の違いで選んでみるのもおすすめです。

木軸シャーペンは、
ただの筆記具ではなく、
自然が作り出した模様を楽しむ道具でもあります。
ぜひ、自分だけの一本を見つけてみてください。

わたなべ木工芸では、国産の木を中心に一本ずつ丁寧に仕上げた木軸ペンをご用意しています。

気になる方は、ぜひこちらからご覧ください。