2026/09/17 15:39
こんにちは。わたなべ木工芸の渡辺です。
創業76年の伝統工芸の工房で、木軸ペンを作っています。
わたなべ木工芸のPenman JPは、樹種によって8,800円から販売しています。
木目のよい天然木と日本製金具を使いながら、この価格から製作できる理由のひとつが、
「工房で昔から保管してきた木材」です。
工房には、先代の頃から集めてきた欅や神代欅など、さまざまな材料が残されています。
その材料を活用することで、現在の価格ですべてを仕入れる必要がなく、価格をできるだけ抑えることができます。
今回は、Penman JPに使用している保管材と、工房に受け継がれてきた木材へのこだわりについてご紹介します。
Penman JPの価格を抑えられる一番の理由

Penman JPの価格を8,800円からにできる一番の理由は、
わたなべ木工芸で昔から保管してきた木材を中心に使っていることです。
わたなべ木工芸は1950年に創業し、長い間、木を扱う仕事を続けてきました。
その中で、先代が集めた木材や、仕事で使うために仕入れた材料が工房に残されています。
現在、木目のよい天然木を新しくそろえようとすると、樹種によっては仕入れ価格が高く、
必要な量を安定して確保することも簡単ではありません。
しかし、工房に保管してある木材を活用すれば、すべての材料を現在の価格で新しく仕入れる必要がありません。
長年保管してきた材料があるからこそ、木目や状態を確認しながらよい部分を選び、
品質を保ちながら価格をできるだけ抑えることができます。
Penman JPの価格には、創業から続いてきた工房と、そこで受け継がれてきた材料の存在が大きく関わっています。
今では入手が難しい木材も残っている

工房に保管してある材料の中には、現在では同じ品質のものを探すことが難しい木材もあります。
たとえば、Penman JPに使用している神代欅の一部は、祖父の代から工房で保管してきた材料です。
神代欅は、長い年月地中に埋もれていた欅で、灰色や黒褐色、深い緑を帯びたような独特の色をしています。
地中から掘り出される量が限られているため、必要なときにいつでも入手できる木材ではありません。
欅などの身近な樹種でも、太く育った木や特徴的な木目を持つ材料は、同じものをもう一度探そうとしても簡単には見つかりません。
昔から木工所では、いつか仕事に使うために材料を仕入れ、長い時間をかけて保管することがあります。
先代が残した木材があることで、現在では入手しにくい樹種や木目もPenman JPとして届けることができます。
木材の背景や、工房で保管されてきた時間も含めて楽しめることは、昔から続く工房で作る木軸ペンならではの魅力だと考えています。
削って初めて分かる木目がある

木材の表面を見れば、ある程度の木目は予想できます。
しかし、完成した木軸ペンがどのような表情になるかは、実際に削ってみなければ分かりません。
木の内側には、表面からは見えなかった細かな木目や光沢が隠れていることがあります。
少しずつ細い形へ削っていくことで、それまで見えなかった模様が現れてきます。
さらに、表面を磨いてオイルを塗ると、木の色が深まり、木目がよりはっきりと見えるようになります。
僕自身、木軸ペンを作るときは、最後にオイルを塗る瞬間を楽しみにしています。
制作風景の動画でも、削り終えた木材にオイルを塗る場面を通して、この変化を伝えたいと思っています。
ただし、削れば必ず美しい木目が現れるわけではありません。
実際に削った結果、Penman JPとして販売できる木目ではないと判断することもあります。
完成するまで表情が分からない難しさと、想像以上の木目が現れる面白さ。その両方が、天然木を使って木軸ペンを作る魅力です。
(note)
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工房に残された木材を、今使える筆記具へ

工房に残されている木材は、保管しているだけでは少しずつ使われない材料になっていきます。
どれだけ木目が美しく、今では入手しにくい材料であっても、形にしなければ、その魅力を知ってもらうことはできません。
わたなべ木工芸では、先代から受け継いだ木材を、現在の暮らしで使える木軸ペンとして残したいと考えています。
シャープペンやボールペンであれば、勉強や仕事、日々の記録など、さまざまな場面で使ってもらえます。
昔から工房にある材料が、木軸ペンとして誰かの手に渡り、これから何年も使われていく。そこには、材料を保管しておくこととは違う残し方があります。
Penman JPをきっかけに天然木の魅力を感じ、伝統工芸を少しでも身近に感じてもらえたらうれしいです。
まとめ|受け継いだ木材を、長く使える一本へ
Penman JPを8,800円から作れる理由のひとつは、わたなべ木工芸で昔から保管してきた木材を活用していることです。
すべてを現在の価格で仕入れる必要がないため、価格をできるだけ抑えながら、木目のよい材料を選ぶことができます。
ただし、保管してある木材をそのまま使っているわけではありません。
乾燥状態や傷、割れを確認し、実際に削った後も品質に納得できたものだけを商品にしています。
先代から受け継いだ木材を、保管したままで終わらせず、現在の暮らしで使えるシャープペンやボールペンへ変えて残していく。
その背景も含めて、Penman JPを長く楽しんでいただけたらうれしいです。
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日本製パーツを採用した『Penman JP』について
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