2026/01/14 14:50

最近、久しぶりに黒檀のシャープペンシルを使い始めました。

こんにちは。

わたなべ木工芸の渡辺です。

創業76年、もともとは漆器の工房として続いてきた工房で、現在は木軸ペンを作っています。

しばらく別の木材のペンを使っていたのですが、
改めて黒檀を手に取ってみると、

「ああ、こういう感じだったな」と思うことがいくつかありました。

見た目や、手に持ったときの感触。個人的には、大好きな木です。
今回は、実際に使ってみて感じたことをベースに、
黒檀の木軸ペンの良いところと悪いところを

職人目線でまとめてみようと思います。

購入を検討している方の、
ひとつの参考になれば嬉しいです。

黒檀の木軸ペン|良いところ

<見た目に高級感があり、落ち着いた雰囲気がある>
やはり、1番の良いところは「見た目」。
焦茶色をベース黒の縞模様が入っている色合いは
他の樹種に比べ独特の高級感があります。
硬い木ならではの、磨いたときに出る自然なツヤ感も、黒檀の大きな魅力です。
塗装で無理に光らせたものとは違い、
木そのものの密度の高さから生まれるツヤなので、
派手ではありませんが、しっかりとした存在感があります。
使い込むことによってツヤが増していくところも
おすすめのポイントです。


<黒を基調とした色合いで、年齢や性別を選ばず使える>
いかにも「木のペン」という主張が少ない分、
場所やシーンを選ばず使えるのが黒檀の良さです。
人前で使っても浮かず、さりげなく良いペンを使っている、
そんな印象を持たれやすい木材だと思います。


<硬くて密度が高く、傷がつきにくい>
黒檀はとても硬い木なので、使っていて気を使いすぎなくていいのが助かります。
カバンに入れて持ち歩いても、多少ラフに扱っても、
傷がつきにくい安心感があります。
長く使う道具として、この点はかなり大きなメリットだと感じています。

黒檀の木軸ペン|悪いところ

<表面が滑らかなので、手汗があると滑りやすく感じることがある>
久しぶりに黒檀のシャーペンを使って、
最初に少し気になったのが、この滑りやすさでした。
黒檀は硬くて密度が高く、
仕上げると表面がとてもなめらかになります。

そのため、手汗をかきやすい方や、
軽く握って書くタイプの方は、
最初は少しツルッと感じるかもしれません。
ただこれは、黒檀の質感そのものによるものなので、
欠点というよりも「特徴」に近い部分だと感じています。
実際には、使っていくうちに手になじみ、
気にならなくなる方も多い印象です。



<派手な杢目や木目を楽しみたい人には物足りない場合がある>
黒檀は、
縮み杢や派手な木目が前面に出る木材ではありません。
木目の変化を楽しみたい方や、「いかにも木のペン」という表情を求めている方には、

少し物足りなく感じるかもしれません。
その反面、
落ち着いた見た目を好む方には、
この控えめさがちょうど良いとも言えます。

好みがはっきり分かれるポイントだと思います。
<名入れが見にくい>
黒檀は色が濃いため、
名入れをすると文字が目立ちにくいという点があります。
光の当たり方によっては読めますが、
はっきりとした刻印を求めている方には、
少し分かりづらく感じるかもしれません。
名入れを「しっかり見せたい」場合は、
明るい色の木材を選んだ方が向いています。

この点も、事前に知っておいていただきたいポイントです。

まとめ

黒檀の木軸ペンは、
見た目の高級感や、落ち着いた雰囲気が魅力の木材です。

硬くて密度が高く、傷がつきにくい点も、
日常使いの道具として安心感があります。
一方で、
表面がなめらかな分、滑りやすく感じることがあったり、
派手な木目を楽しみたい方には物足りなかったり、
名入れが見えにくいと感じる点もあります。
誰にでも完璧に合う木材ではありませんが、
落ち着いた一本を、長く使いたい方にとっては、
黒檀はとても相性の良い木だと思います。
今回書いた内容が、
黒檀の木軸ペンを選ぶ際の、
ひとつの参考になれば嬉しいです。



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