2025/06/05 21:15

「鉄刀木」──これ、読めますか?
ふりがななしで読めた方は、かなりの木好きさんかもしれませんね。

正解は「たがやさん」。
“鉄のように硬い木”っていう意味合いから、この漢字が使われたとも言われています。
名前の通り、どっしりとしていて、見た目にも力強さと風格がある木です。

明日から、その鉄刀木を使った木軸ペンの販売をスタートします。
今回は、この鉄刀木という木のことを、もう少し詳しくご紹介したいと思います。

鉄刀木とは?

鉄刀木(たがやさん)は、東南アジアが原産の木で、黒檀・紫檀と並ぶ「唐木三大銘木」のひとつとされています。
「唐木(からき)」というのは、昔に中国や東南アジアから日本へ入ってきた高級木材のこと。
仏壇や茶道具、立派な家具などによく使われてきました。

鉄刀木もそのひとつで、重厚な見た目や落ち着いた色合いから、
昔から格式のある道具や家具に使われるような木として選ばれてきました。

特に、職人の手で作られた調度品(ちょうどひん)と呼ばれる家具や道具に使われることが多く、
空間に品のある雰囲気を与えてくれる存在として、長く愛されてきた木です。

ちなみに「鉄刀木」という漢字は、「まるで鉄みたいに硬い木だ」と言われたのが由来とも言われています。
それくらい硬くて、丈夫で、狂いにくいというのがこの木の特徴です。
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鉄刀木の木目と雰囲気

木肌は、赤みがかった茶色や、紫がかった深いこげ茶色のような色合いで、落ち着いた雰囲気があります。
派手さはありませんが、そのぶん、渋さや品のある印象を与えてくれる木です。
照明や自然光のもとで見ると、ほんのりとしたツヤ感や深みが感じられ、ついつい見入ってしまうような魅力があります。

加工には少し手間がかかる木で、削るときの刃のあたりも独特です。
硬くて密度が高いため、慎重に向き合う必要がありますが、だからこそ、仕上がったときの美しさや満足感は格別です。

完成した表面はなめらかで、持ったときの質感にもどこか“芯の強さ”のようなものを感じます。
まさに「いい木を使ってるな」と実感していただける、そんな素材です。

木軸ペンにするとどうなる?

「鉄刀木」と聞くと、「重そう…」と思う方もいるかもしれません。
でも、私が作っている木軸ペンは、ほかの木と比べて特別に重くなることはありません。

それでも、手にとった時の“密度の高さ”というか、ぎゅっと詰まったような質感を感じる方が多いです。
数字にはあらわれない、“重厚さ”や“存在感”がある、そんなペンに仕上がっています。

デザインはシンプルですが、木の持つ力で、静かにしっかりと主張してくれます。



こんな方におすすめです

・渋い色合いや落ち着いた雰囲気が好きな方

・持ち物にちょっとこだわりたい方

・「人と違う木がいいな」と思っている方

おわりに

鉄刀木の木軸ペンは、ただ書くだけの道具じゃなくて、
だんだんと手になじんで、自分だけの“相棒”みたいになってくれる一本です。

古くから愛されてきたこの木を、現代の暮らしの中で使ってもらえたらうれしいです。
明日からの販売、よかったらチェックしてみてくださいね。
では、またー!